こんにちは。マインドアプリです。
今回は「放てば手にみてり」という、いかにも禅語らしい禅語をご紹介します。
「これだけは絶対に手に入れたい」と願っているときに限って手に入らない事ってありませんか?
そんなものに限って忘れた頃になんの苦労もなく手に入ったりするものです。
ではどのような禅語なのか早速ご紹介しましょう。
「放てば手にみてり(はなてばてにみてり)」の意味
例えば、右手にボールを握ったまま、右手で別のボールを受け取れますか?手がものすごく大きい人には「出来るよ!」と言われそうなので、バスケットボールで想像して下さい。
ボールをキャッチするには持っているボールを手放すしかありませんよね。
それと同じ事をこの禅語のは説明しています。
ボールという執着を手放さない限り新しいボールを手に入れることはできません。
言わんば大切なものを手に入れたいのであれば、今持っている執着を手放す必要があるのです。
人は生きていると「あれも欲しい」、「これも欲しい」、「ああしたい」、「こうしたい」という思いに囚われます。
その執着こそ手放すべきというのが禅の教えであると言えます。
執着を捨て、目の前にある課題に真摯に向き合う、そうすると自ずと欲しかったものが手に入るという教えです。
「放てば手にみてり(はなてばてにみてり)」の由来
この禅語は曹洞宗(そうとうしゅう)の開祖、道元禅師(どうげんぜんじ)の『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』に見られる言葉です。
道元禅師は「坐禅の修行をすることで、思いを手放し、執着を捨て、心を空(くう)にすれば、真理と一体となった豊かな境地が手に入る」と説いています。
坐禅が心のわだかまりを解きほぐして、執着を手放す一つの方法であることを説明しています。
ビジネスでの活用方法
仕事をしているといろんなものを手に入れたいと思いますよね。
地位や名誉、高いサラリーや安定した暮らし、それらを追い求める事は悪いことではありません。むしろ豊かなことは追い求めるべきであると言えます。
しかしそこに執着してはいけません。
例えば昇進だけに執着してしまうと、それがゴールになり、良い成果が残せなくなるのではないでしょうか。
よくビジネスの成功者は「がむしゃらに行動していたら結果会社が大きくなっていた」という事を言います。
顧客、ユーザーのために何ができるか、それをひたすらに追い求める事が必要で、それこそが成功の秘訣なのかもしれません。
それには覚悟が必要です。覚悟を持って執着を手放すのです。そしてひたむきに努力し続ける事です。ダメならダメでいいじゃないですか!
そうすれば空いた手に欲しいものが舞い込んできますよ。
まとめ
如何でしたでしょうか。「放てば手にみてり」の境地は分かっていてもなかなか踏み込めない境地だと思います。
禅では「坐禅」がその執着を取り除く一つのメソッドになります。(只管打坐)
ただひたすらに坐する事で心の執着を取り除くのです。
私たちは出家の身ではありません。在家であり日々の生活もあります。
なので坐禅ではなくとも執着を取り除けて、何か打ち込めるものがあれば坐禅の代わりにもなるでしょう。
それでいいじゃないですか!
まずは自分自身の心を清く保ちましょう。