こんにちは。マインドアプリです。
今回は「啐啄同時(そったくどうじ)」という禅語をご紹介します。
タイミングがいい時、タイミングが悪い時ってありますよね。ちなみに私はいろんなところでタイミングが悪い方です。(涙)
タイミングがいい人をみると羨ましいなって思ってしまいます。でもたまにあるんですよね。神がかったタイミング。
それではどんな禅語なのかご紹介しましょう。
「啐啄同時(そったくどうじ)」の意味
「啐(そつ)」とは卵の中の雛が殻の外に出るために殻を突くこと、そして「啄(たく)」は殻の外から雛が産まれるのを手助けするために親鳥が殻を突くこと、それが同時に行われるのはこれから産まれようとするものと手助けをするもののタイミングがピタリと合うことを意味しています。
この絶妙なタイミングが「人」であっても同じという事です。
禅門では解脱し悟りを得ようとしている修行者と、それを導こうとする師匠の関係を雛鳥と親鳥として見たて、かつ、「啄」を与える指導者側の機を捉えた悟りを開くための一言を与えることを、「啐啄同時」という言葉で表します。
悟りをまさに開かんとしている時の一助が重要で、気が早すぎても逆に迷いを招いてしまうこともありますし、遅いと機を逃してしまうこともあります。
機を逃さないために、指導者はしっかり弟子の状況を観察して、タイミングを計る必要があります。
それが「啐啄の機」であり、師弟が同時にお互いにアプローチする必要があるのです。
「啐啄同時(そったくどうじ)」の由来
この禅語は禅宗の教科書とでも言うべき「碧巌録」の一六則記載されています。
「およそ行脚(あんぎゃ)の人は須らく啐啄同時の眼を具し、啐啄同時の用(ゆう)あって、まさに衲僧(のうそう)と称すべき」
意味:すべての修行僧は啐啄同時の見解をもち対処することで、啐啄同時が有効に働き、それこそが真の修行僧と言える。
弟子の成長しようとするタイミングをしっかりと観察し、殻を突く「啐」のタイミングを逃さずに、しっかりと拾い上げ、「啄」することで一助することにより師弟が真の力を発揮するということですね。
師匠はしっかりと弟子を観察して、手助けを必要としているタイミングで手助けすることを促している禅語なのです。
ビジネスでの活用シーン
ビジネスシーンでも上司と部下で同じことが言えます。
上司はしっかりと部下の行動、心の動き、成長しているタイミング、止まっているタイミングを見極めて、それとなく助言してあげることが求められます。
部下も一助を待つだけではなく、日々の業務の中でわからないこと、必要なことをしっかりとアピールすることで、必要な手助けを必要な分だけ施すことができます。
詰め込んで詰め込んでの研修だけでは、人は成長しません。
「今、これが、この人に必要なんだ」という見極めが必要なんですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
いろんな事でタイミングが合う、合わないがあると思います。タイミングがよく合うという事はそのタイミングがいつなのか、しっかり見極めて必要なものを必要な時に出せているという事に繋がると思います。
私のタイミングの悪さは、周りをしっかり見る事が出来ていないということですね…反省です。逆にタイミングよく事を運べる人は、冷静に周りを見れている人だと思います。
しかしそれはすぐに出来る事ではなく、じっくりしっかり、確実に周りを見る、その人を見る努力を重ねていくしかないのではないでしょうか。
今日はこの辺で。
最後までありがとうございました。